鼻炎・蓄膿症・慢性中耳炎
アレルギー性鼻炎は鼻の粘膜に発生する即時型アレルギーであり、アレルゲン（アレルギーの原因物質）としては、スギ花粉が有名な他にも、時にペット（犬や猫の毛）とか、昆虫（ゴキブリ等）が原因のこともあります。症状としては、繰り返す発作性のくしゃみ、透明な鼻汁、鼻づまりが特徴です。専門学会によるガイドラインを見ると、小青竜湯や葛根湯、小柴胡湯などの漢方治療も勧められています。
西洋医学では、即時型アレルギーに関わるヒスタミンという物質を抑える薬を使用します。抗ヒスタミン剤と呼ばれるお薬ですが、副作用として眠気を起こすために注意が必要です。
本症で現代医学の部分的治療をしても、延々として、癒えないことがあります。そんなときは、やはり漢方の出番です。全人的の体質改善が必要だからです。
本症は呼吸器系の虚労の病であることが殊に幼少年期の発病に見られます。「陰多くして陽少なし」の体質改善は、これまでの漢方治療では時日がかかり、服薬に飽きてしまう傾向があります。鼻づまりや難聴は生涯のハンデとなってしまいます。
そこで即応補陽の出番なのです。短期決戦です。蓄膿症にしても慢性中耳炎にしても、体質を陰から陽に転換させることにより、眠っていた自然良能が直撃的に高まり、多量の膿が排出されて、治癒に導かれます。
本症は殊に、部分的な疾患と思われがちですが、さに非ず。以上の如き治り方からしても、やはり即応補陽の全人的医療が必要なことが頷（うなず）けます。小児の場合はこれを続けると、動作が活発になり、知能まで良くなるという、驚くべき、喜ぶべき、結果が見られます。詳しい事例を後のサイトに載せてあります。
